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トレッキング大国ニュージーランド。その数あるトレッキング・トラックのなかでも、一番人気のコースはどこだかご存じでしょうか？ ミルフォード・トラック？ ルートバーン・トラック？ いえいえ、実は年間を通して最も多くの人に歩かれているのは、南島北部にあるアベル・タスマン・コースト・トラックなのです。  アベルタスマン国立公園の代表的な風景 Onetahuti Beach 14あるニュージーランド国立公園のなかで最も面積が小さいアベル・タスマン・ナショナルパーク。しかしそこを訪れる観光客の数は、他の国立公園をおいてナンバーワンといわれています。 南国を思わせる美しい海岸線を堪能できるトレッキングががなによりの魅力で、年間を通して日照率が長く温暖なため、冬でもトレッキングが楽しめる数少ないトラックとしても貴重な存在です。 コースト・トラックは海岸線を51キロに渡って歩くトレッキング。ずっと砂浜を歩くのかと思いきや、実際はかなり変化に富んだコースで、これがまたおもしろい。 木々の向こうにまぶしい海が見え隠れする森を歩き、丘へ登って入り江を見おろし、一気に海岸まで下りたら、干潟になった広い湾を横断。ビーチを歩いた後は切り立った岬を巻くために小さな峠を越える、といった具合に、海と山を出たり入ったり、小気味よい変化がたまりません。 道中には4つの山小屋があり、本格的に歩くには3-5日かかります。しかしそれに限らないのがこのコースの人気の秘密。ウォータータクシーと呼ばれるボートサービスが発達していて、トラックの好きな部分だけを日帰りで気軽に歩くことができるのです。旅の都合に合わせていいところ取りが可能。 道もとてもよく整備されているので、年輩の方でもＯＫですし、なかには赤ちゃんをバギーで押して山道を歩いている家族の姿もあってビックリ。 道中には長い吊り橋があったり、夏場ならビーチで泳いだり、水浴びができる小川や滝など、海と山を同時に満喫できる遊び場所がいっぱい。トレッキングに限らず、夏休みにキャンプをしながら、のんびりと滞在を楽しむ現地の家族連れもたくさんいます。（キャンプサイトの数はなんと20ヶ所近くもあります。）  アベルタスマン・コーストトラックに掛る長い吊り橋 季節・老若男女を問わずいつでも誰でも気軽に自然のなかで遊べる場所 ― それがアベル・タスマン・ナショナルパークです。穏やかな美しい景色のなかで、ゆっくり時をすごしてみるのはいかがでしょう？ ニュージーランドを旅していると、海でイルカを見かけたり、ときには道路で迷走する「迷える子羊たち」に遭遇したり、動物との出会いのチャンスがいっぱい。ぜひ積極的に楽しみたいものです。ニュージーランドへお出かけの際は双眼鏡をお忘れなく！ |
