Arthur's Pass Region

◆Harper Pass Route



ハーパーパス・ルート

ハーパー・パス・ルート Harper Pass Route は南島を横断する2本の国道を アーサーズ・パス Arther's Pass と ルイス・パス Lewis Pass を結ぶ80キロの長いコースだ。

ふつうは4泊5日で歩く。コース唯一の峠が ハーパー・パス Harper Pass で標高は963メートル。そこ以外はほとんどは川沿いの リバーベッド か森のなか、または草原というかんじ。

ハーパーパス の西側 (Arther'Pass側)は タラマカウ・リバー Taramakau River の河床を歩く ルート で、途中で渡る沢には橋が架かっていないので大雨のときは通行不能になる可能性がある。対して東側はよく整備されたトラックが続いているので全天候いつでも問題なく歩ける。


ハーパーパス・ルート Harper Pass Route地図:クリックすると拡大表示


ハーパーパス・ルート Harper Pass Route 位置関係「ルート」部分は行程にして1日だけのなので、そこでの天候だけをクリアしてしまえば、長いけどけっして難しくはないコースだと思う。98年には日本人の女の子が単身で無事歩ききったという話もある。(大袈裟な言い方だけど、その子、知り合いの知り合いで、けっして山女という風ではなく本当に大丈夫かなという華奢な子だったそうだから)

最高地点のハーパー・パス Harper Pass はサブ・アルパイン・エリアで適当に灌木も生えていて高山というほどのところではない。まあ全体的に気軽な森林浴という気分で大丈夫だろう。山小屋のビジターズ・ブックを見ると、日本人は年間数組は歩いているみたいで、そのほとんどの人はぼく同様、途中の天然温泉(フルヌイ温泉)が目当てで来ているようだ。

フルヌイの温泉

フルヌイ・リバー・ホットスプリングス Hurunui River Hot Springs はコースのちょうどまんなかあたりにある。コースのどちら方向からあるいても、着くまで3日。

フルヌイ温泉はこの地方のほかの野湯とは違って 天候にかかわらずいつでも入浴可能 というのが大きな特徴だ。ほかの天然温泉はみんな河原に湧いているので増水すると水没してしまう。だがフルヌイ温泉はお湯が急斜面を滝のように流れ落ちていて、それが溜まったプール(湯船)ができている。

プールは2人でゆったり、無理すれば4人くらい入れる大きさ。深さはちょうど日本の風呂くらい。温度は適温で下のほうが冷たかったりということがないので、とても入りやすい温泉だった。野湯の質で考えたら、かなり理想に近い温泉だ。


写真:Hurunui Hot Springs フルヌイ温泉


問題はサンドフライ

ただ、問題はサンドフライ。近くに山小屋があれば、サンドフライが活動しなくなる夜にのんびりつかるということもできるのだが、残念ながら最寄りのフルヌイ・ハット Hurunui Hut までは歩いて1時間半。地面はごつごつしてるが、すぐ下の河原で誰かがキャンプをした跡があった。テントを持っていればそれが正しい選択なのかもしれない。

温泉以外のこのトラックの見どころといえば、キウイ・サドル Kiwi Saddle という小さな山の上からみる レイク・サムナ Lake Sumner の景色だろうか。晴れていればすばらしい眺望が楽しめる。




写真:ロックストリーム・ハットの内部

写真:レイク・サムナ

写真:ハーパーパス・ルートの景色・草原

Rock Streem Hut  /Kiwi Saddleより望むLake Sumner /Hope Kiwi Lodge付近



地形図をみると、最後の日の行程の途中、 Half Way Shelter の少し手前にも温泉のマークがありますが、これはただお湯が滴っているだけで、入浴できるほどのものではありませんので念のため。

途中で道をはずれて Top Hope Hut の近くにも温泉マークがありますが、こっちは確認してません。ご存じの方は教えて下さい。







次のコース : Otehake Hot Springs

バックパッカー旅入門NZの山事情温泉情報雑記  nemuhome


ニュージーランド・トランピング&温泉情報(by秋場研) 制作・著作 秋場 研
http://homepage2.nifty.com/treknz/
e-mail : AKIBA_Ken