ニュージーランド・トランピング＆温泉情報

知られざるＮＺ旅講座 ９

　クイーンズタウンから行く氷河を見るトレッキング
　〜 リーズ・ダート・トラック

　世界的に知られるルートバーン・トラックの隣に位置するリーズ-ダート・トラック。景色のダイナミックさや歩いての満足度は、ルートバーン・トラックとは比較にならないくらいに充実しています。ぜひ一度歩いてほしいおすすめルートです。

ダート氷河を巻きながらカスケードサドルへ登っていく

　リーズ/ダート・トラックは、なにより歩く楽しさを実感させてくれるコースです。まずは気持ちのよい広い草原の散歩道。遠くには氷雪をかぶった山が見え隠れして、これから待ち受ける景色への期待が高まります。
　やがて谷が狭くなってくると、きれいに苔むした森林ウォーク。森林限界を抜けて展望が開けると今度は両脇に荒々しい岩壁が迫まってきます。
　リーズ・サドル Rees Saddle という峠を越えると、いよいよダイナミックな氷雪に覆われた山並みが目の前に迫ってきます。小気味よく変わる景色に、次はどんな展望が開けるのだろうと、つい歩が進んでしまうのが、このトラックの特徴です。
　標準だと３泊４日で、周回できるのですが、できれば足を延ばしたいのが、カスケード・サドル Cascade Saddle という景勝地。２泊目の山小屋 Dart Hut から、日帰りで出かけるサイドトリップです。
　サドル（鞍部）からの景色は、周辺では随一。ダート氷河 Dart Glacier の全貌が見えるかと思えば、反対側の崖下にはマツキツキ渓谷 Matukituki Valley の大パノラマが。
　ダート氷河を巻くように斜面を登っていくのですが、途中でルートを少し外れると氷河の末端部を見られます。あたりに転がっている氷のかけらを拾って水割りを作るなんていうのも小粋な楽しみかもしれません。

One Point
　トラック入り口までは、クイーンズタウンからシャトルバスが出ている。ルートバーントラック行きのバスとおなじで、途中からRees-Dart行きに乗り換える。コースは一部にぬかるんでいるところがあるので、トラックを外れないように注意！　山小屋は大きく立派。一部の小屋には管理人が駐留している。要調理用ストーブ。カスケードサドルへはダート・ハットから往復で8時間ほど。一般に難易度が高いと言われているが、天候が安定していれば問題ない。歩く人も多いので、踏み分け道もしっかりしている。詳細は拙ウェブサイトをご覧ください。